【怪談本】下駄華緒「怪談忌中録 煙仏」を忖度なしで徹底レビュー!

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僕は昔から怪談が大好きで、洒落怖・怪談番組・怪談動画・怪談イベント・怪談大会・怪談本などを通じて一年中怪談を楽しんでおり、これまでに数千話の怪談を読んだり聞いたりしてきました。

とくに怪談本は毎月のように購入し読んでいるため、本の購入を悩んでいる方の参考になればと思い、自分用の記録も兼ねて、実際に読んだ怪談本のレビューを残しておこうと思います。

過去に読んでレビューをしてない本も大量にありますが、もう一度読んでレビューするのは時間的に難しいため、過去に読んだ本に関しては気が向いたらレビューを行います。

今回は、下駄華緒さんの「怪談忌中録 煙仏(けむりぼとけ)」をレビューしていきます。

レビュー済みの怪談本は以下でまとめています。

タップできる目次

怪談の評価基準

怪談の評価基準

怪談の好みは人それぞれありますが、僕の場合は以下の基準で評価を行います。

プラス評価マイナス評価
リアリティがある
単純に怖い
不気味な雰囲気がある
不思議で謎めいている
何かロマンを感じる
興味深い
ワクワクして面白い
感動する
創作感が強い
話に矛盾がある
脚色しすぎている
ありきたり
どこかで聞いたことがある
読んでも何も感じない
単純につまらない

まず大前提として、僕は本当にあった怪異や不思議な出来事を語る「実話怪談」が好きなので、あまりにも現実離れし過ぎている話や、矛盾がある怪談は評価が低くなります。

また著者の地位・知名度・人気度・好感度などには一切忖度せず、レビューを読んでくれる方の参考になるように、純粋に本の内容だけを見て厳しくレビューを行います。

基本的に僕の評価は少し厳し目なので、通販サイトのレビューよりも点数が低くなる傾向があります。

怪談忌中録 煙仏」レビュー

下駄華緒さんの著書「怪談忌中録 煙仏」
著者下駄華緖
出版元竹書房
発売日2020/12/28
話数37話収録
Amazon評価 4.3
著者情報:下駄華緒

2018年、バンド「ぼくたちのいるところ。」のベーシストとしてユニバーサルミュージックよりデビュー。前職の火葬場職員や葬儀屋の経験を生かし、怪談師としても全国を駆け回る。怪談最恐戦2019の優勝者でもある。

収録されている怪談のタイトルと一話ごとの評価は以下の通りです。

一応どんな話だったのかジャンルを表記していますが、人によって「不思議な話」と感じる方もいれば「怖い話」と感じる方もいると思うので、あくまでも参考程度にしてください。

スクロールできます
タイトルジャンル評価
#1しりとり怖い 3.5
#2ジャリ……不思議 3.0
#3腐敗臭不思議 3.0
#4ネズミのおっちゃん怖い 3.0
#5煙仏不思議 3.5
#6見える人怖い 3.0
#7仲良しの理由怖い 3.5
#8大学の裏山怖い 3.0
#9乗っ取り怖い 3.0
#10遺骨整理怖い 3.5
#11中にいる怖い 3.5
#12軽いのは怖い 3.0
#13深夜の病院で不思議 3.0
#14金縛り怖い 3.5
#15警告怖い 3.0
#16ついてくる不思議 3.0
#17目の前にいたのは?怖い 3.5
#18火葬場職員怖い 3.0
#19赤い女怖い 3.5
#20心霊写真の効力怖い 3.0
#21沖縄旅行怖い 3.5
#22飛び降りた女性不思議 3.0
#23わかる力イイ話 3.0
#24首吊り現場不思議 3.0
#25忘れ物怖い 3.0
#26願い事不思議 3.5
#27神様からのお釣り不思議 3.5
#28借りたゲーム不思議 3.0
#29ロックオン不思議 3.0
#30しきたり不思議 3.5
#31とある旅館浪漫 4.0
#32時代を超えてイイ話 4.0
#33返せ不思議 3.0
#34引き取り待ちイイ話 3.5
#35友引人形不思議 3.0
#36防犯カメラ怖い 3.0
#37最後の伝言不思議 3.0
タイトルジャンル評価
#1しりとり怖い 3.5
#2ジャリ……不思議 3.0
#3腐敗臭不思議 3.0
#4ネズミのおっちゃん怖い 3.0
#5煙仏不思議 3.5
#6見える人怖い 3.0
#7仲良しの理由怖い 3.5
#8大学の裏山怖い 3.0
#9乗っ取り怖い 3.0
#10遺骨整理怖い 3.5
#11中にいる怖い 3.5
#12軽いのは怖い 3.0
#13深夜の病院で不思議 3.0
#14金縛り怖い 3.5
#15警告怖い 3.0
#16ついてくる不思議 3.0
#17目の前にいたのは?怖い 3.5
#18火葬場職員怖い 3.0
#19赤い女怖い 3.5
#20心霊写真の効力怖い 3.0
#21沖縄旅行怖い 3.5
#22飛び降りた女性不思議 3.0
#23わかる力イイ話 3.0
#24首吊り現場不思議 3.0
#25忘れ物怖い 3.0
#26願い事不思議 3.5
#27神様からのお釣り不思議 3.5
#28借りたゲーム不思議 3.0
#29ロックオン不思議 3.0
#30しきたり不思議 3.5
#31とある旅館浪漫 4.0
#32時代を超えてイイ話 4.0
#33返せ不思議 3.0
#34引き取り待ちイイ話 3.5
#35友引人形不思議 3.0
#36防犯カメラ怖い 3.0
#37最後の伝言不思議 3.0

誤字・誤用

おそらく誤字や誤用と思われる箇所です。

88ページ4行目

誤:家に着くまであとに二十分ほどかなと、田舎道を走っていた。

正:家に着くまでにあと二十分ほどかなと、田舎道を走っていた。

103ページ11行目

誤:まさしく水袋という表現は的を得ていました。

正:まさしく水袋という表現は的を射ていました。

印象的だった怪談

印象的だった怪談

印象的だった怪談を1話ピックアップして、簡単にあらすじを紹介します。

とある旅館

当時大学生だったKさんは、夏休みに大勢の友人たちととある島にある古い旅館に合宿で泊まることになった。

その旅館で不自然な謎の扉を見つけ、好奇心から恐る恐る扉を開けてみると、そこには壁一面ビッシリと大量の御札が貼られた狭い通路と階段を発見する。

そして先輩が一人で階段を登り奥に何があるのか確認しに行ったはずなのに、階段の奥には何があったのか聞いても覚えていないという。

この話に興味を持った著者の下駄さんと、友人でオカルトコレクターの田中俊之さんは二人で、この旅館へ調査に向かい体験者から聞いた謎の扉と階段を発見し、二人は恐る恐る階段を登っていく。

はたして謎の階段の奥には一体何があったのか…。

まとめ

がお的総合評価 3.5

「怪談忌中録 煙仏」は下駄華緒さんの初単著で、37話収録されています。

普段なかなか知ることのできない火葬場で起きた怖い体験や裏側での出来事を中心に、短めの怪談が37話収録されている他、火葬場職員の体験談として「人が焼けるとどんなにおいがするのか?」など豆知識的なエピソードも8話収録されています。

一部で誤字や誤用らしき文章を見つけたのですが、竹書房では推敲や校閲はせずに、著者の原稿をそのまま載せているのかな?とちょっと気になりました。

とは言いつつも、ただ怖い話だけでなく、火葬場という普段あまり行くことのない場所での不思議体験を多数読むことができたので、個人的には満足度の高い本でした。

レビュー済みの怪談本は以下でまとめています。

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