【怪談本】深津さくら「怪談まみれ」を忖度なしで徹底レビュー

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怪談本のレビュー企画、今回は深津さくらさんの「怪談まみれ」をレビューしていきます。

もくじ

「怪談まみれ」レビュー

タイトル怪談まみれ
著者深津さくら
出版元二見書房
発売日2021/07/15
話数43話(253ページ)
Amazon評価 4.6
著者情報:深津さくら

大学時代に美術と実話怪談を研究し、2018年より怪談師として活動開始。関西を中心にイベント・メディア出演を行っている。OKOWAチャンピオンシップ2019ベスト4。

怪談は一話ごとに評価をしていきますが、基本的な評価基準は以下です。

プラス評価
マイナス評価
  • リアリティーがある
  • ゾクゾクして怖い
  • 何だか不気味
  • ジーンと感動する
  • ワクワクして面白い
  • ロマンを感じる
  • 想像を掻き立てられる
  • 興味深い
  • 創作感が強い
  • 脚色感が強い
  • ありきたりである
  • どこかで聞いたことがある
  • 読んでも何も感じない
  • 単純につまらない

収録されている怪談と一話ごとの評価は以下ですが、ジャンルは人によって「不思議な話」と感じる方もいれば「怖い話」と感じる方もいると思うので、あくまでも参考程度に捉えてください。

スクロールできます
タイトルジャンル評価
#1お城不思議 3.0
#2マジック不思議 4.0
#3美術館不思議 3.0
#4予備校不思議 3.0
#5大使館不思議 3.5
#6不思議 3.5
#7プール不思議 3.5
#8怖い通り不思議 3.5
#9放課後怖い 3.0
#10地底怖い 3.0
#11清掃不思議 3.0
#12こけし不思議 3.5
#13海の道怖い 3.5
#14フィギュア不思議 3.0
#15コーラス不思議 3.0
#16不思議 3.0
#17手を組んで見る夢不思議 3.0
#18留学怖い 3.5
#19映画不思議 3.0
#20チラシ怖い 3.0
#21不思議 3.5
#22訪問怖い 3.5
#23朝の海不思議 3.0
#24カレーと兵隊怖い 3.0
#25家族旅行不思議 4.0
#26感染怖い 3.0
#27深夜高速不思議 3.5
#28ターミナル不思議 3.0
#29女と夜怖い 3.0
#30空き地不思議 3.0
#31登り窯不思議 3.5
#32幽閉怖い 3.5
#33踏む怖い 3.0
#34祖父の山不思議 3.0
#35すきま怖い 3.0
#36プレゼント不思議 3.0
#37恋人たち不思議 3.0
#38遭遇不思議 3.0
#39廊下不思議 3.0
#40自画像不思議 3.0
#41不思議 3.0
#42瞑目不思議 3.0
#43掃除不思議 3.5

ピックアップ

ここでは印象的だった怪談をいくつかピックアップして、簡単にあらすじを紹介します。

マジック

心配性な両親のもとで一人娘として育った秦さんにとって、大学進学を機にはじめた一人暮らしは初めて味わう自由だった。

好きな格好をして夜遅くまで遊ぶのも、どこで何を食べるのも、欲しいものを欲しいときに買うのもすべて自分の選択次第だった。

やがて、学内で山内という友人ができた。彼女は遊びに長けていて、秦さんと同じ時期に地方から上京してきたとは思えないほどに美味しい店や変な人間が集まる店をよく知っていた。休みの日にはよく山内が提案する場所へ遊びにいき、時には羽目を外して楽しんでいた。

その夜は都内へ出て何軒かの店をはしごしていた。

ひと気のない入り組んだ路地の真ん中あたりまで来たとき、山内が営業中のバーの看板を見つけた。暗い階段を上って二階の扉を開けると、小さなカウンターを囲む客たちがいっせいにこちらを振り向いた。高齢の男性ばかりだったので秦さんは少しひるんだが、店主に促されるまま席に腰掛けて、酒を注文した。秦さんは一杯だけ飲んで店を出るつもりだったが、山内はあっという間に店主や常連客と打ち解けて酒を追加した。

夕方から酒を飲んだ疲れを感じはじめた秦さんはだんだんと場の話についていけなくなり、暗い店のなかをぼうっと眺めた。そして隅のテーブル席に座っている男性の存在に気がついた。客の中でも特に高齢と思しき男性は、骨張って尖った手で寡黙にトランプを交ぜていた。

秦さんの視線に気がついた店主が男性に向けて「女の子たちにマジックしてあげたら」と呼びかけた。男性はうなずき、秦さんたちはほかの客が気を利かせて譲ってくれた席へと移動することになったのだが…。

まとめ

がお的総合評価 4.0

「怪談まみれ」は深津さんの2冊目の著書で、街の怪・家の怪・食の怪・野の怪・人の怪と怪異ごとに章が分かれており、43話収録されています。

”怪談”は読んで字のごとく”あやしいはなし”全般を指すので、決して怖い話だけが怪談ではなく、感動する話や面白い話、不思議な話や悲しい話など色々あります。

今作「怪談まみれ」は怪談の大会で語られるような怖さだけを追求した話ではなく、深津さんの優しい文章に包まれた不思議な話が多かったです。

また文章表現が秀逸で、物語を読んでいるかのように引き込まれ、本編だけでなく”はじめに”から”あとがき”まで余すことなく非常に楽しめました。

怪談ファンだけでなく、怪談に興味があるけれど怖すぎる話は苦手という方にもオススメしたい一冊です。

レビュー済みの怪談本は以下でまとめています。

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