怪談本のレビュー企画、今回は「稲川淳二の怪談冬フェス~幽宴2018」をレビューしていきます。

「稲川淳二の怪談冬フェス~幽宴2018」レビュー
タイトル | 稲川淳二の怪談冬フェス~幽宴2018 |
著者 | 共著 |
出版元 | 竹書房 |
発売日 | 2018/12/28 |
話数 | 33話(223ページ) |
Amazon評価 | 4.0 |
怪談は一話ごとに評価をしていきますが、基本的な評価基準は以下です。
収録されている怪談と一話ごとの評価は以下ですが、ジャンルは人によって「不思議な話」と感じる方もいれば「怖い話」と感じる方もいると思うので、あくまでも参考程度に捉えてください。
話数 | タイトル | ジャンル | 評価 |
---|---|---|---|
#1 | 横で寝ている彼女 | 怖い | 3.0 |
#2 | クラブの女 | 怖い | 3.5 |
#3 | 記憶 | 怖い | 3.0 |
#4 | 白い鳥居 | 怖い | 3.0 |
#5 | つかまれる | 怖い | 3.0 |
#6 | サービスエリアの老婆 | 怖い | 3.0 |
#7 | エントランスの男 | 怖い | 3.5 |
#8 | Kトンネル | 怖い | 3.0 |
#9 | 連れて行かれたトンネル | 怖い | 3.0 |
#10 | 事故物件一軒目 | 怖い | 2.0 |
#11 | としゆき | 怖い | 3.5 |
#12 | 通学バス | 怖い | 3.0 |
#13 | くしゃみの話 | 怖い | 2.0 |
#14 | 帰りのタクシー | 怖い | 3.0 |
#15 | まがまがしい | 怖い | 3.0 |
#16 | 秘密基地 | 怖い | 3.5 |
#17 | シェアハウスの一室 | 怖い | 3.5 |
#18 | ぼんじょのぬくろ | 怖い | 3.5 |
#19 | 落雁 | 怖い | 3.5 |
#20 | 階段 | 不気味 | 3.5 |
#21 | 安全な自宅 | 怖い | 3.0 |
#22 | 殉職者 | 不思議 | 3.0 |
#23 | 消失 | 不思議 | 2.5 |
#24 | いちゃりばちょーでー | 不思議 | 2.0 |
#25 | えにずぁさぁ | 不思議 | 2.0 |
#26 | 愛恨 | 怖い | 3.0 |
#27 | 猫靴 | 不思議 | 2.0 |
#28 | 継母 | 不思議 | 3.0 |
#29 | 上に伸びる | 不思議 | 3.0 |
#30 | 骨 | 不思議 | 2.0 |
#31 | 前世 | 不思議 | 3.0 |
#32 | さまよう人形 | 怖い | 3.5 |
誤字・誤用
おそらく誤字や誤用と思われる箇所です。
- 47ページ6行目
-
誤:近所のお寺に一泊とまるだけなんですが
正:近所のお寺に一泊するだけなんですが
- 145ページ3行目
-
誤:女性専用なのシェアハウスで
正:女性専用のシェアハウスで
ピックアップ
ここでは印象的だった怪談をいくつかピックアップして、簡単にあらすじを紹介します。
シェアハウスの一室
関西にある一軒家を買い取ってシェアハウスを経営されている不動産屋さんから聞いた話です。
そのシェアハウスは二階建ての女性専用シェアハウスで、一階と二階に二部屋ずつという作りになっています。
一階の部屋に一人ずつ、二階には二部屋ありますが、一人だけが入居されており、二階にある一番端っこの部屋は、大家さんが荷物を入れてあるから開けないでくれと一応鍵がかけられています。
このシェアハウスの一階に住んでいる女性が不動産屋と知り合いで、いつも「隣の部屋の人のいびきが凄くうるさくて困っているんです」と話していました。
そんなある日、その女性以外の住人が里帰りをしたので、今日は静かな夜を迎えられるなあと思って寝ていると、どこからか、いびきのような音が聞こえて来たそうです。
今日は自分以外誰もいないはずなのにおかしいなあと思いながら、音の出どころを探すとどうやら二階の大家さんが荷物を置いているという部屋から聞こえてくる様でした。
彼女はその部屋のドアノブをカチャカチャと回してみると、鍵が簡単に開いたそうで、恐る恐る部屋の中に入ってみると…。
まとめ
がお的総合評価 | 3.0 |
前半の17話までは「怪談最恐戦2018」の予選と本戦で語られた話がピックアップされており、18話以降は投稿された怪談で、最後の1話が稲川淳二の過去の傑作選という構成でした。
17話までの話は大会で語られた話をそのまま掲載しているため、すべて話し言葉になっており、いくつか誤字や誤用などがありましたが、もしかしたらリアル感を出すために話者が間違った部分もそのまま掲載しているのかもしれません。
そうだとしても書籍にするのであればそれくらいは直して欲しかったです。
内容に関しては可もなく不可もなくと言った感じでした。

レビュー済みの怪談本は以下でまとめています。

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