【怪談本】西浦和也「獄ノ墓」を忖度なしで徹底レビュー

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怪談本のレビュー企画、今回は西浦和也さんの「獄ノ墓(ごくのはか)」をレビューしていきます。

発売日:2021/3/29│223ページ│38話収録
もくじ

獄ノ墓」レビュー

西浦和也さんの著書「獄ノ墓」
タイトル獄ノ墓
著者西浦和也
出版元竹書房
発売日2021/3/29
話数38話(223ページ)
Amazon評価 4.5
著者情報:西浦和也(にしうらわ)

不思議&怪談蒐集家。心霊番組「北野誠のおまえら行くな。」や怪談トークライブ、ゲーム、DVD等の企画も手掛ける。イラストレーターとしても活躍する。

怪談は一話ごとに評価をしていきますが、基本的な評価基準は以下です。

プラス評価
マイナス評価
  • リアリティーがある
  • ゾクゾクして怖い
  • 何だか不気味
  • ジーンと感動する
  • ワクワクして面白い
  • ロマンを感じる
  • 想像を掻き立てられる
  • 興味深い
  • 創作感が強い
  • 脚色感が強い
  • ありきたりである
  • どこかで聞いたことがある
  • 読んでも何も感じない
  • 単純につまらない

収録されている怪談と一話ごとの評価は以下ですが、ジャンルは人によって「不思議な話」と感じる方もいれば「怖い話」と感じる方もいると思うので、あくまでも参考程度に捉えてください。

スクロールできます
タイトルジャンル評価
#1蔵の人たち怖い 4.0
#2正直に言うからだ怖い 3.0
#3待ち人来たらず物悲しい 3.0
#4闇で叫ぶ声不思議 3.5
#5夢の話不思議 2.5
#6執着不思議 3.0
#7朱いマニキュア怖い 3.0
#8真夜中の客怖い 3.0
#9妙な土地怖い 3.0
#10役に立たない力不思議 3.0
#11ゲームセンターの怪怖い 3.5
#12あずけ物怖い 3.0
#13おぼえてるもん不思議 3.0
#14何か言ってる怖い 3.0
#15佐藤さんは通れない不思議 2.5
#16十四人目の名前怖い 3.5
#17地下室のショーパブ怖い 4.0
#18ひとりは怖い怖い 3.0
#19提灯行列不思議 4.0
#20怖い 3.0
#21赤い水怖い 2.5
#22白いカラス不思議 3.0
#23骨探し不思議 3.0
#24ミサコ怖い 2.5
#25黄色いゴムボール怖い 3.5
#26コウジのお守り不思議 2.5
#27手作り石鹸怖い 3.0
#28ギィィィ怖い 3.5
#29ミツジの仏壇怖い 3.0
#30霧の中怖い 2.5
#31怖い 3.0
#32こっちこっち不思議 2.5
#33白い人悲しい 3.5
#34なじょすっぺ悲しい 3.0
#35島の旅館怖い 3.5
#36獄の墓怖い 3.5
#37獄の記憶不思議 3.0
#38獄の墓 後日談怖い 3.5

ピックアップ

ここでは印象的だった怪談をいくつかピックアップして、簡単にあらすじを紹介します。

蔵の人たち

北九州で不動産業を営むSさんという男性が体験した出来事で、当時Sさんは不動産業を始めたばかりで、明治期に建てられた木造2階建ての旧家を買い取り、その土地を分譲するプロジェクトを担当していた。

その家には小さい男の子を持つ若い夫婦が数年前から住んでおり、Sさんが売却の話をしに家に訪れた際、その家に住む男の子に「うちね、お化け屋敷なんだよ」と言われ詳しく話を聞くと、その家の中には蔵があり、夜になると中から”白い人”が出てきて毎日家を徘徊するという。

その話に興味を持ったSさんは、家を取り壊す前日に上司に頼み込み、その家に一泊することにした。

深夜その家に泊まったSさんの身に一体何が起きたのか、そしてなぜ蔵の中から”白い人”が毎日でてくるのか、その理由が明らかになる。

地下室のショーパブ

西浦和也さんが以前勤めていた会社の上司に、若い頃ショーパプでダンサーをしていたKさんという女性がおり、Kさんが当時東京のとある雑居ビルの地下にあったお店で働いていた時に、先輩のE子さんから妙な話を聞かされた。

そのお店がオープンする際、以前からオーナーと親しかった客のひとりが、お祝いにと1体の陶器で作られたアンティークドールをプレゼントしてくれたのでお店に飾っていたが、1年ほど経った頃、悪酔いした客が暴れ、そのアンティークドールを床に叩きつけ壊してしまったそうで、その出来事を境に、お店の中で幽霊が目撃されるようになったという。

Kさんがこの話を客に話したところ好評となり、お店がこれを逃す手はないと考えお盆に怪談イベントを開催し、大好評でイベントが終わったのだが、ここからお店で起こる怪異が加速していく…。

まとめ

がお的総合評価 3.5

今作は西浦和也さんの代表作を大幅に加筆したものや、本書だけの書き下ろし実話怪談を集めた初のベスト版となっており、どの怪談も導入がスムーズで無駄な文章がなく、すんなりと読み進められて非常に読みやすかったです。

ただ少し物足りないと思った話がありまして、その場所について調べると災いが起こるとされる「獄ノ墓」関連の話が3話ありますが、実話怪談好きとしては現地調査を行いさらに深堀りしてほしいと思ってしまいました。

実話怪談は実話ゆえに”オチがない”もしくは、”オチが弱い”ことがよくありますが、「獄ノ墓」は非常に興味深い話なので、調査するとどんなことがわかるのか気になるところです。

発売日:2021/3/29│223ページ│38話収録

レビュー済みの怪談本は以下でまとめています。

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