僕は昔から怪談が大好きで、洒落怖・怪談番組・怪談動画・怪談イベント・怪談大会・怪談本などを通じて一年中怪談を楽しんでおり、これまでに数千話の怪談を読んだり聞いたりしてきました。
とくに怪談本は毎月のように購入し読んでいるため、本の購入を悩んでいる方の参考になればと思い、自分用の記録も兼ねて、実際に読んだ怪談本のレビューを残しておこうと思います。
過去に読んでレビューをしてない本も大量にありますが、もう一度読んでレビューするのは時間的に難しいため、過去に読んだ本に関しては気が向いたらレビューを行います。
今回は、三木大雲さんの「怪談和尚の京都怪奇譚」をレビューしていきます。
レビュー済みの怪談本は以下でまとめています。
怪談の評価基準
怪談の好みは人それぞれありますが、僕の場合は以下の基準で評価を行います。
プラス評価 | マイナス評価 |
---|---|
リアリティがある 単純に怖い 不気味な雰囲気がある 不思議で謎めいている 何かロマンを感じる 興味深い ワクワクして面白い 感動する | 創作感が強い 話に矛盾がある 脚色しすぎている ありきたり どこかで聞いたことがある 読んでも何も感じない 単純につまらない |
まず大前提として、僕は本当にあった怪異や不思議な出来事を語る「実話怪談」が好きなので、あまりにも現実離れし過ぎている話や、矛盾がある怪談は評価が低くなります。
また著者の地位・知名度・人気度・好感度などには一切忖度せず、レビューを読んでくれる方の参考になるように、純粋に本の内容だけを見て厳しくレビューを行います。
基本的に僕の評価は少し厳し目なので、通販サイトのレビューよりも点数が低くなる傾向があります。
「怪談和尚の京都怪奇譚」レビュー
著者 | 三木大雲 |
---|---|
出版元 | 文春文庫 |
発売日 | 2011/7/8 |
話数 | 44話収録 |
Amazon評価 | 4.4 |
京都の寺院の次男として生まれる。多くの寺院で修行を積み、2005年京都の光照山蓮久寺の第38代住職に就任。怪談を切り口にしたわかりやすい「怪談説法」を確立する。京都日蓮宗布教師会法話コンクール最優秀賞受賞。2014年「稲川淳二の怪談グランプリ」優勝。2018年”最恐”怪談師決定戦「怪談王」優勝。OKOWAチャンピオンシップ初代チャンピオン。
収録されている怪談のタイトルと一話ごとの評価は以下の通りです。
一応どんな話だったのかジャンルを表記していますが、人によって「不思議な話」と感じる方もいれば「怖い話」と感じる方もいると思うので、あくまでも参考程
タイトル | ジャンル | 評価 | |
---|---|---|---|
#1 | オレオレ詐欺 | 怖い | 3.0 |
#2 | アルバイト | 怖い | 3.0 |
#3 | 行方不明 | 不思議 | 3.0 |
#4 | 背中の痛み | 怖い | 3.0 |
#5 | 心霊スポット | 怖い | 3.5 |
#6 | 知らない人 | 怖い | 3.0 |
#7 | お土産 | 怖い | 3.0 |
#8 | 間違い電話 | 怖い | 3.0 |
#9 | 恨みの念 | 怖い | 3.0 |
#10 | タクシー | 不思議 | 3.0 |
#11 | ひろみさん | 不思議 | 3.0 |
#12 | 贖罪 | 怖い | 3.0 |
#13 | 自動販売機 | 怖い | 3.0 |
#14 | 死神 | 怖い | 3.5 |
#15 | におい | 不思議 | 3.5 |
#16 | わたしの霊体験(その一) | 不思議 | 3.5 |
#17 | わたしの霊体験(その二) | 怖い | 4.0 |
#18 | 縁の下の「何か」 | 不思議 | 3.5 |
#19 | もう一人の自分 | 不思議 | 3.5 |
#20 | どちらからお越しですか | 不思議 | 3.0 |
#21 | 人形 | 怖い | 3.5 |
#22 | 鉄道マニア | 不思議 | 3.0 |
#23 | 神鳴り | 不思議 | 3.5 |
#24 | マンション(その一) | 怖い | 3.0 |
#25 | マンション(その二) | 悲しい | 3.5 |
#26 | 盗難車 | スッキリ | 3.0 |
#27 | 心霊番組 | 怖い | 3.0 |
#28 | かくれんぼ | 怖い | 3.0 |
#29 | 迷子 | 悲しい | 3.0 |
#30 | ほっといて | 怖い | 3.0 |
#31 | 空き家の住人 | 不思議 | 3.0 |
#32 | 自殺の名所 | 不思議 | 3.0 |
#33 | 香食 | 怖い | 3.0 |
#34 | 葬儀 | 寂しい | 3.5 |
#35 | 探偵さん | 不思議 | 3.5 |
#36 | お守り | 不思議 | 3.5 |
#37 | 仏壇屋 | 不思議 | 3.5 |
#38 | 防空壕 | 不思議 | 3.5 |
#39 | 人肉の味 | 悲しい | 4.0 |
#40 | 宇宙人の正体 | 不思議 | 3.5 |
#41 | 土の中 | 不思議 | 3.0 |
#42 | 見える人 | 不思議 | 3.5 |
#43 | 子育て飴 | 不思議 | 3.5 |
#44 | お地蔵さん | 不思議 | 3.5 |
タイトル | ジャンル | 評価 | |
---|---|---|---|
#1 | オレオレ詐欺 | 怖い | 3.0 |
#2 | アルバイト | 怖い | 3.0 |
#3 | 行方不明 | 不思議 | 3.0 |
#4 | 背中の痛み | 怖い | 3.0 |
#5 | 心霊スポット | 怖い | 3.5 |
#6 | 知らない人 | 怖い | 3.0 |
#7 | お土産 | 怖い | 3.0 |
#8 | 間違い電話 | 怖い | 3.0 |
#9 | 恨みの念 | 怖い | 3.0 |
#10 | タクシー | 不思議 | 3.0 |
#11 | ひろみさん | 不思議 | 3.0 |
#12 | 贖罪 | 怖い | 3.0 |
#13 | 自動販売機 | 怖い | 3.0 |
#14 | 死神 | 怖い | 3.5 |
#15 | におい | 不思議 | 3.5 |
#16 | わたしの霊体験(その一) | 不思議 | 3.5 |
#17 | わたしの霊体験(その二) | 怖い | 4.0 |
#18 | 縁の下の「何か」 | 不思議 | 3.5 |
#19 | もう一人の自分 | 不思議 | 3.5 |
#20 | どちらからお越しですか | 不思議 | 3.0 |
#21 | 人形 | 怖い | 3.5 |
#22 | 鉄道マニア | 不思議 | 3.0 |
#23 | 神鳴り | 不思議 | 3.5 |
#24 | マンション(その一) | 怖い | 3.0 |
#25 | マンション(その二) | 悲しい | 3.5 |
#26 | 盗難車 | スッキリ | 3.0 |
#27 | 心霊番組 | 怖い | 3.0 |
#28 | かくれんぼ | 怖い | 3.0 |
#29 | 迷子 | 悲しい | 3.0 |
#30 | ほっといて | 怖い | 3.0 |
#31 | 空き家の住人 | 不思議 | 3.0 |
#32 | 自殺の名所 | 不思議 | 3.0 |
#33 | 香食 | 怖い | 3.0 |
#34 | 葬儀 | 寂しい | 3.5 |
#35 | 探偵さん | 不思議 | 3.5 |
#36 | お守り | 不思議 | 3.5 |
#37 | 仏壇屋 | 不思議 | 3.5 |
#38 | 防空壕 | 不思議 | 3.5 |
#39 | 人肉の味 | 悲しい | 4.0 |
#40 | 宇宙人の正体 | 不思議 | 3.5 |
#41 | 土の中 | 不思議 | 3.0 |
#42 | 見える人 | 不思議 | 3.5 |
#43 | 子育て飴 | 不思議 | 3.5 |
#44 | お地蔵さん | 不思議 | 3.5 |
印象的だった怪談
印象的だった怪談を1話ピックアップして、簡単にあらすじを紹介します。
わたしの体験談(その二)
三木さんがある大きなお寺で住み込みで修行させてもらっていた頃の話。
そのお寺では以前、泥棒が入ったことがあり、それ以来みんなが寝静まった時間に、当番制で見回りをすることになっていた。
このお寺に来て1週間ほど経った頃、先輩に「今夜辺り、夜の見回り当番をしてもらおうか」と言われ、築100年以上の古い建物の中を一人で見回ることになる。
恐怖心を抑えつけながらも建物内を一通り見回り、異常がないことを確認し部屋へ戻ろうとした時、背後から「ペタペタペタ」と謎の音が聞こえて来た。
まとめ
がお的総合評価 | 3.5 |
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「怪談和尚の京都怪奇譚」は、三木さんの初単著で44話収録されています。
今でこそ三木さんは、怪談を語る和尚として怪談界では知らない人がいないほど有名ですが、この本が発売されたのは2011年なので、今ほどの知名度がなかった時に書かれた本です。
本の内容は三木さんの体験談や、霊的な現象に悩まされてお寺に相談しに来た方から聞いた話が中心で、ただ怖い話を書いているだけでなく、所々に説法が入っているので、思わず「へー」とためになることが書かれています。
三木さんの怪談を聞いたことがある方なら、この本を読むだけで、三木さんがこの本の内容を語っているのを容易に想像できてしまうのではないでしょうか。
また難しい言葉やわかりづらい事象には必ず、わかりやすい例えを入れていたり、かわいい挿絵などもあり、誰が読んでも非常に読みやすい本だと思います。
レビュー済みの怪談本は以下でまとめています。
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