【怪談本】西浦和也「獄ノ墓」を忖度なしで徹底レビュー!

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僕は昔から怪談が大好きで、洒落怖・怪談番組・怪談動画・怪談イベント・怪談大会・怪談本などを通じて一年中怪談を楽しんでおり、これまでに数千話の怪談を読んだり聞いたりしてきました。

とくに怪談本は毎月のように購入し読んでいるため、本の購入を悩んでいる方の参考になればと思い、自分用の記録も兼ねて、実際に読んだ怪談本のレビューを残しておこうと思います。

過去に読んでレビューをしてない本も大量にありますが、もう一度読んでレビューするのは時間的に難しいため、過去に読んだ本に関しては気が向いたらレビューを行います。

今回は、西浦和也さんの「獄ノ墓(ごくのはか)」をレビューしていきます。

レビュー済みの怪談本は以下でまとめています。

タップできる目次

怪談の評価基準

怪談の評価基準

怪談の好みは人それぞれありますが、僕の場合は以下の基準で評価を行います。

プラス評価マイナス評価
リアリティがある
単純に怖い
不気味な雰囲気がある
不思議で謎めいている
何かロマンを感じる
興味深い
ワクワクして面白い
感動する
創作感が強い
話に矛盾がある
脚色しすぎている
ありきたり
どこかで聞いたことがある
読んでも何も感じない
単純につまらない

まず大前提として、僕は本当にあった怪異や不思議な出来事を語る「実話怪談」が好きなので、あまりにも現実離れし過ぎている話や、矛盾がある怪談は評価が低くなります。

また著者の地位・知名度・人気度・好感度などには一切忖度せず、レビューを読んでくれる方の参考になるように、純粋に本の内容だけを見て厳しくレビューを行います。

基本的に僕の評価は少し厳し目なので、通販サイトのレビューよりも点数が低くなる傾向があります。

獄ノ墓」レビュー

西浦和也さんの著書「獄ノ墓」
著者西浦和也
出版元竹書房
発売日2021/03/29
話数38話収録
Amazon評価 4.4
著者情報:西浦和也(にしうらわ)

不思議&怪談蒐集家。心霊番組「北野誠のおまえら行くな。」や怪談トークライブ、ゲーム、DVD等の企画も手掛ける。イラストレーターとしても活躍する。

収録されている怪談のタイトルと一話ごとの評価は以下の通りです。

一応どんな話だったのかジャンルを表記していますが、人によって「不思議な話」と感じる方もいれば「怖い話」と感じる方もいると思うので、あくまでも参考程度にしてください。

スクロールできます
タイトルジャンル評価
#1蔵の人たち怖い 4.0
#2正直に言うからだ怖い 3.0
#3待ち人来たらず物悲しい 3.0
#4闇で叫ぶ声不思議 3.5
#5夢の話不思議 2.5
#6執着不思議 3.0
#7朱いマニキュア怖い 3.0
#8真夜中の客怖い 3.0
#9妙な土地怖い 3.0
#10役に立たない力不思議 3.0
#11ゲームセンターの怪怖い 3.5
#12あずけ物怖い 3.0
#13おぼえてるもん不思議 3.0
#14何か言ってる怖い 3.0
#15佐藤さんは通れない不思議 2.5
#16十四人目の名前怖い 3.5
#17地下室のショーパブ怖い 4.0
#18ひとりは怖い怖い 3.0
#19提灯行列不思議 4.0
#20怖い 3.0
#21赤い水怖い 2.5
#22白いカラス不思議 3.0
#23骨探し不思議 3.0
#24ミサコ怖い 2.5
#25黄色いゴムボール怖い 3.5
#26コウジのお守り不思議 2.5
#27手作り石鹸怖い 3.0
#28ギィィィ怖い 3.5
#29ミツジの仏壇怖い 3.0
#30霧の中怖い 2.5
#31怖い 3.0
#32こっちこっち不思議 2.5
#33白い人悲しい 3.5
#34なじょすっぺ悲しい 3.0
#35島の旅館怖い 3.5
#36獄の墓怖い 3.5
#37獄の記憶不思議 3.0
#38獄の墓 後日談怖い 3.5
タイトルジャンル評価
#1蔵の人たち怖い 4.0
#2正直に言うからだ怖い 3.0
#3待ち人来たらず物悲しい 3.0
#4闇で叫ぶ声不思議 3.5
#5夢の話不思議 2.5
#6執着不思議 3.0
#7朱いマニキュア怖い 3.0
#8真夜中の客怖い 3.0
#9妙な土地怖い 3.0
#10役に立たない力不思議 3.0
#11ゲームセンターの怪怖い 3.5
#12あずけ物怖い 3.0
#13おぼえてるもん不思議 3.0
#14何か言ってる怖い 3.0
#15佐藤さんは通れない不思議 2.5
#16十四人目の名前怖い 3.5
#17地下室のショーパブ怖い 4.0
#18ひとりは怖い怖い 3.0
#19提灯行列不思議 4.0
#20怖い 3.0
#21赤い水怖い 2.5
#22白いカラス不思議 3.0
#23骨探し不思議 3.0
#24ミサコ怖い 2.5
#25黄色いゴムボール怖い 3.5
#26コウジのお守り不思議 2.5
#27手作り石鹸怖い 3.0
#28ギィィィ怖い 3.5
#29ミツジの仏壇怖い 3.0
#30霧の中怖い 2.5
#31怖い 3.0
#32こっちこっち不思議 2.5
#33白い人悲しい 3.5
#34なじょすっぺ悲しい 3.0
#35島の旅館怖い 3.5
#36獄の墓怖い 3.5
#37獄の記憶不思議 3.0
#38獄の墓 後日談怖い 3.5

印象的だった怪談

印象的だった怪談

印象的だった怪談を1話ピックアップして、簡単にあらすじを紹介します。

蔵の人たち

北九州で不動産業を営むSさんという男性が体験した出来事で、当時Sさんは不動産業を始めたばかりで、明治期に建てられた木造2階建ての旧家を買い取り、その土地を分譲するプロジェクトを担当していた。

その家には小さい男の子を持つ若い夫婦が数年前から住んでおり、Sさんが売却の話をしに家に訪れた際、その家に住む男の子に「うちね、お化け屋敷なんだよ」と言われ詳しく話を聞くと、その家の中には蔵があり、夜になると中から”白い人”が出てきて毎日家を徘徊するという。

その話に興味を持ったSさんは、家を取り壊す前日に上司に頼み込み、その家に一泊することにした。

深夜その家に泊まったSさんの身に一体何が起きたのか、そしてなぜ蔵の中から”白い人”が毎日でてくるのか、その理由が明らかになる。

まとめ

がお的総合評価 3.5

「獄ノ墓」は西浦和也さんの単著で、38話収録されています。

今作は西浦和也さんの代表作を大幅に加筆したものや、本書だけの書き下ろし実話怪談を集めた初のベスト版となっており、どの怪談も導入がスムーズで無駄な文章がなく、すんなりと読み進められて非常に読みやすかったです。

ただ少し物足りないと思った話がありまして、その場所について調べると災いが起こるとされる「獄ノ墓」関連の話が3話ありますが、実話怪談好きとしては現地調査を行いさらに深堀りしてほしいと思ってしまいました。

実話怪談は実話ゆえに”オチがない”もしくは、”オチが弱い”ことがよくありますが、「獄ノ墓」は非常に興味深い話なので、調査するとどんなことがわかるのか気になるところです。

レビュー済みの怪談本は以下でまとめています。

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